ZEH
使うエネルギーをゼロに
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス。通称「ZEH(ゼッチ)」。 使うエネルギーと創るエネルギーの収支が概ねゼロ以下になるネット・ゼロ・エネルギー・ハウスは、これまでは一部のごく限られた高性能・高価格な住宅というイメージがありました。しかし、政府により新築住宅の「ZEH」化が方針として定められ、また建物性能の大幅な進歩によって、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスがこれからの住まいのスタンダードになりつつあります。 地球環境への高い配慮や経済的な長所はもちろん、日々の暮らしやすさのメリットも大きいネット・ゼロ・エネルギー・ハウス。
ネットゼロエネルギー住宅ってどんな家?
エネルギー消費が概ねゼロ以下で、地球にも家計にもやさしい、快適な住まい
※年間で使うと想定される、冷暖房設備、換気設備、照明設備、給湯設備のエネルギーをそれぞれ計算し、合計して数値化したもの。
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスは、その名の通り、使うエネルギーと作るエネルギーの収支が概ねゼロ以下になるため、自分で創り出すエネルギーだけで暮らすことが可能な、外部からのエネルギーを必要としない住まいです。 そのための重要なキーワードが、「省エネ」「断熱」そして「創エネ」の3つ。 断熱・省エネ性能に優れているから消費エネルギーを抑えられ、自宅で創れるエネルギーだけで自給自足できる。 そんなスマートな住宅が「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」なのです。
【ZEH 基準】1~4 すべて達成しなければ ZEH と認定されません
- ZEH 強化外皮基準を満たした上で、UA 値を達成。(断熱等級:5 等級)
UA値 1、2 地域:0.40 相当以下、3 地域:0.50 相当以下、4~7 地域:0.60 ηAC値:2.8相当以下
※強化外皮基準:外壁、屋根、床、窓などの熱的境界全般の断熱性能の基準 - 再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から 20%一次エネルギー消費量削減
(高効率な設備を導入等)
┗省エネ基準から 20%以上削減(BEI≦0.80) - 再生可能エネルギーを導入(容量不問)
┗太陽光発電システム、蓄電システムなどの設備 - 再生エネルギー等を加えて、基準一次エネルギー消費量から 100%以上の一次エネルギー消費量削減
┗2.を達成した上で年間における総消費エネルギーから太陽光発電等により作り出された総エネルギーの差し引きが概ねゼロ以下
エネルギーを自給自足できる次世代ハウスに向けて
国土交通省、経済産業省及び環境省より2021年8月23日『脱酸素に向けた住宅・建築物における省エネ対策のあり方・進め方』が公表されました。
2025年までに省エネ基準に適合
2030年までに省エネ基準をzeh基準の水準の省エネ性能に引き上げ、適合義務化を目指しています。
※zeh基準の水準の省エネ性能;再生可能エネルギーを除いた省エネ性能
どんなメリットがあるの?
優れた断熱性
住まいを高断熱構造にすることにより、エネルギーのロスを抑え、冷暖房費が削減できます。さらに、屋内の温度が均一になるので、暑さ、寒さに悩まされない快適な空間が得られます。ヒートショック対策など、健康にやさしいのも大きなメリットです。
省エネ設備
高効率な空調や給湯器を設置することで、エネルギーのロスが抑えられ、CO2削減はもちろん、光熱費も削減できます。HEMSを導入することにより、使うエネルギーを「見える化」できるのもメリットです。
発電設備
太陽光発電など再生可能エネルギーシステムの搭載でエネルギーを創り出し、余剰電気を電力会社に売って収入を得ることができます。蓄電池の採用で、災害などによる停電時にも電気が使えるのも魅力です。
【ZEH住宅のメリット】
- 光熱費削減につながる
┗省エネシステム、断熱の強化、太陽光発電により光熱費の削減が期待できる
┗(余った電力を売電できる) - 災害時の非常電力を蓄えられる
┗蓄電池(追加)を設置することで非常電力として使用できる - 高く売却できる可能性がある。(資産価値を高められる)
┗省エネ性能評価『BELS』にて高い評価を得られる
┗評価が高いほど住宅の資産価値も高くなる - ヒートショックを起こしにくい。室内で快適に過ごせる
(ヒートショックとは:急激な温度変化によって引き起こされる脳卒中や、心筋梗塞など)
┗断熱の強化により、部屋同士の気温差を小さくすることができる
┗冬の急激な温度変化を軽減できる - 補助金を活用できる
┗国の基準を満たすこと
┗詳細は、別に記載
【ZEH住宅のデメリット】
- イニシャルコストがかかる
┗補助金を活用しても初期費用は、ある程度かかる - ランニングコストが掛かる
┗太陽光発電システム、太陽光パネル
┗光熱費削減効果や、ZEH住宅の資産価値を考慮しても長期的観点では、省エネ機器にかかるコストは、計算上では回収できる - 天候によって発電量が変わる
┗太陽光発電は常に安定した電力を得られない
ZEHの種類
ZEH(全地域対象)
年間での一次エネルギー消費量が正味でゼロ又は概ねゼロとなる建築物【条件】
創エネルギー(太陽光等)を含めた総合的な一次エネルギー消費量削減率 100%以上Nearly ZEH(寒冷地、低日射地域、多雪地域)
ZEH を見据えた先進住宅(地域条件:有)
年間での一次エネルギー消費量を限りなくゼロに近づけた建築物
創エネルギーを十分創れない地域に配慮した ZEH【条件】
断熱性能、省エネによる消費量削減の基準は ZEH と同じ
創エネルギー(太陽光等)を含めた総合的な一次エネルギー消費量削減率 75%以上 100%未満ZEH Oriented(多雪地域等、都心狭小地:敷地面積 85 ㎡未満等)
ZEH を指向した先進的な住宅(地域条件:有)
創エネルギーに期待できない地域に配慮した ZEH【条件】
断熱性能、省エネによる消費量削減の基準は ZEH と同じ
創エネルギー(太陽光等)は、条件に含まれていない
一般的な仕様(最低ライン)
BEI(Building Energy Index)
省エネかどうかは、この数値を基準に評価している。
数値が少ない方が性能がいい。
┗実際に建てる建築物の一次エネルギー消費量を、定められている基準の数値で除した数値
計算式:BEI = 設計一次エネルギー消費量 / 基準一次エネルギー消費量UA値(外皮平均熱貫流率)
室内と外気の熱の出入りのしやすさを表す数値。
数値が小さいほど出入りしにくい=断熱性能が高いηAC値(冷房期の平均日射取得率)
太陽日射の室内への入りやすさを表す数値
数値が小さいほど日射が入りにくい=遮蔽性能が高い
平成 28 年基準:5 地域:3.0、6 地域:2.8、7 地域:2.7、8 地域:6.7
ZEH実績棟数
実績(年間建築総数)
2022年度 | 16棟 |
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2023年度 | 00棟 |
2024年度 | 00棟 |
2025年度 | 00棟 |
ZEH普及目標(%)
2019年度 | 00% |
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2020年度 | 00% |